このサイトはアフィリエイト広告を利用しています

妊娠中にアレルギー食品を控えても、赤ちゃんのアレルギーを予防できない。




妊娠中にアレルギー食品を控えても、赤ちゃんのアレルギーを予防できない。

妊娠中に食べてはいけない食べ物を調べてみると、「赤ちゃんをアレルギー持ちにしたくないなら、アレルギー源となる食品(卵、小麦、牛乳など)は食べない」という情報をSNSなどで見かけることがあります。しかし、企業HPや医師の発信する情報では科学的根拠がないデマだとして注意を促しています。

妊娠中にアレルギー食品を控えても意味がない

以前は「妊娠中の母親が食べた食事が胎盤を通じて赤ちゃんが摂取して食物アレルギーになりやすい」と考えられていましたが、その後の研究によって妊娠中に母親が特定の食べ物を控えても赤ちゃんの食物アレルギーを減らすことができないことが判明しました。

アレルギーに関する企業HPを探してみると、だいたい以下のようなことが記載されています。

生まれてくる赤ちゃんが食物アレルギーを発症しないようにするためには、妊娠中や授乳中の食事は鶏卵や牛乳などを控えたほうがよいのでしょうか?

妊娠中の食事から鶏卵や牛乳など特定の食物を除去することで、生まれてくる赤ちゃんの鶏卵アレルギーや牛乳アレルギーの発症を防ぐことができるという科学的な根拠はありません。また、授乳中のお母さんが、赤ちゃんの食物アレルギー発症を予防するために鶏卵や牛乳などの食物摂取を制限することもすすめられていません。妊娠中も授乳中も栄養バランスのよい食事を偏りなく摂ることがなにより大事です。

株式会社明治「食物アレルギーの関与する乳児アトピー性皮膚炎について

出産前のプレママなら必ず買う「たまひよ」でも間違いであることを指摘しています。

「赤ちゃんを“卵アレルギー”にしないため、妊娠中は“卵”を食べないほうがいい」という話を聞いたことありませんか? 実はこれ、間違った考え方です。

たまひよ「赤ちゃんをアレルギーにさせない、妊娠中の正しい食事とは?

妊娠中にアレルギー食品を控える方がリスク

日本小児アレルギー学会においても、妊娠中や授乳中の母親が卵や牛乳などのアレルギー食材を控えても効果がなく、その結果、母親の栄養状態が偏ってしまうのならばそのほうが問題とされています。

食物アレルギーの発症予防のため、妊娠中や授乳中に母親が特定の食物を除去することは、効果が否定されている上に母親の栄養状態に対して有害であり、推奨されない。

日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会「食物アレルギー診療ガイドライン2016ダイジェスト版

 

そもそも食物アレルギーとは

食物アレルギーは、特定のアレルギー食品を食べた後に、皮膚にじんましん等の症状が現れるものです。

体の中にアレルギーの原因となる物質「アレルゲン」が入ると、体内の免疫機能が「IgE抗体」を作って侵入を防ぎ、炎症やかゆみや鼻水などの症状を引き起こします。

食物アレルギーを発症させないためには、この「IgE抗体」を作らせないことが大事だとされています。

皮膚にアレルギー食品をつけると、アレルギーになりやすい

口から取り入れた食べ物は「経口免疫寛容」という仕組みによって「IgE抗体」が作られにくいとされています。

ではなぜ食物アレルギーを発症するのか。
今、注目されているのは「経皮感作」という皮膚からの摂取です。

2008年英国では、赤ちゃんの皮膚炎に塗っていたピーナッツオイルがピーナッツアレルギーを発症したという「二重抗原曝露仮説」報告があり、アレルギー食品を口にするよりも皮膚から摂取するほうがアレルギー発症リスクが高くなるという研究成果が出ました。

2010年日本でも、小麦を含んだ石けんを愛用する約2000人の女性が小麦アレルギーを発症したという「小麦加水分解物を含有する医薬部外品・化粧品による全身性アレルギーの発症について」が報告されています。

上記より、赤ちゃんの皮膚にアレルギー食品が触れることが食物アレルギー発症のリスクにつながるため、その対策も重要といわれます。

赤ちゃんのアレルギーを正しく予防するには

赤ちゃんのアレルギーの予防には以下の4つが有効です。

  • アトピー性皮膚炎にさせない
  • 離乳食でアレルギー食品の摂取を遅らせない
  • 皮膚からのアレルギー摂取を控える
  • 除菌しすぎない

※日本小児アレルギー学会の「食物アレルギー診療ガイドライン2016ダイジェスト版」、及び、小児科医によるアレルギー予防プログラムより。

赤ちゃんをアトピー性皮膚炎にさせない

赤ちゃんが湿疹やアトピー性皮膚炎になり、重症化するほど、食物アレルギーになる確率が高くなることがわかってきています。

アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能が低下して水分が失われることで発症すると考えられ、生後早期から保湿剤によるスキンケアを行うことでアトピー性皮膚炎を30~50%程度予防できる可能性があるそうです。

日本小児アレルギー学会のページではアトピー性皮膚炎の防止が食物アレルギーの予防に効果があるかは証明できていないそうですが、赤ちゃんのきれいな肌を守るためにも予防するにこしたことはなと思います。

離乳食でアレルギー食品の摂取を遅らせない

離乳食でアレルギー食品摂取の開始時期を遅らせると、赤ちゃんの食物アレルギーの発症が高まる可能性があります。

生後5~6か月頃が適当(わが国の「授乳・離乳の支援ガイド2007」に準拠)であり、食物アレルギーの発症を心配して離乳食の開始を遅らせることは推奨されない。

日本小児アレルギー学会の「食物アレルギー診療ガイドライン2016ダイジェスト版

そのため、親が食物アレルギーなどのハイリスク児を除いては、一般的に推奨される時期に幅広い食品を推奨される量で摂取するのが一番なようです。

皮膚からのアレルギー摂取を控える

理由は先に述べた通りですが、対策としては、赤ちゃんの肌に塗る成分にアレルギー食品が含まれないかどうかをチェックするとともに、調理後は手洗いしてから赤ちゃんに触れる、赤ちゃんの寝室とキッチンを分けるなどを行うと良いようです。

除菌しすぎない

赤ちゃんの肌を石鹸で洗いすぎても有用な雑菌がいなくなってしまうので、石鹸は使わないほうが良いようです。

また、食洗器を使う家庭に食物アレルギーになる赤ちゃんを多いという事例もあり、赤ちゃんの使う食器は手洗いするほうが良いようです。

赤ちゃん(4種混合ワクチンを接種後)をなるべく外に連れ出して様々な細菌と触れ合わせたり、両親とのスキンシップを取ることで大人の皮膚にいる常在細菌を赤ちゃんが取り入れやすくすると良いようです。

まとめ

妊娠中にアレルギー食品を控える必要がないことがわかって、すっきりしました。

卵や牛乳、小麦粉、大豆はよく食べので、食べちゃいけないとなるとストレスだったのでホッとしました。また、栄養が偏らないようにしようと改めて決意!

私自身、食物アレルギーはないので、赤ちゃんが産まれたら保湿に気を配り、離乳食が始まったら幅広く色んな食べ物を食べさせたいと思いました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です